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刑務所にセックスをする部屋を設置


イタリアの刑務所に受刑者がパートナーと「親密な時を過ごす」ための個室が設置されたと報道されています。
www.jiji.com
要するに、受刑者がセックスをするための部屋です。イタリアの裁判所が受刑者にパートナーと「親密な面会」をする権利を認めたことに対応した、とのことです。
日本の常識からすると考えられない制度かもしれませんが、国際的にはめずらしい制度ではありません。同様の制度は、他の国にもあります。国によって制度は異なりますが、刑務所で買春をさせないように、面会者を法律上の配偶者や一定期間事実婚状態にあった人に限る等の制限はあるようです。
日本ではこのような制度はありません。「親密な面会」をする権利に関して訴訟になっているという話も聞いたことがありません。日本でもいずれ問題にはなるかもしれません。
とはいえ、日本の刑務所では、家族との間でも面会や手紙のやり取りの回数が厳しく制限されています。家族との間で電話やメールをすることもできません。現状が受刑者の社会復帰の妨げになっているとの指摘もありますが、一向に改善されていません。日本で「親密な面会」をする権利が問題になるのはだいぶ先のことになりそうです。